ヌーボー・パルマレス・バロンドール - サカなん
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長いサッカーの歴史上、後世に語り継がれる偉大な選手は数多く存在する。中でもペレとディエゴ・マラドーナは、現役時代から今まで数々の伝説を生み出してきた史上屈指のレジェンドだ。全盛期の彼らは、それぞれの時代で世界最高の名を欲しいままにしてきた。しかし、あらゆるタイトルを獲得した彼らでも、ただの一度も受賞したことのない個人タイトルがある。それこそが、今日では”世界最高の栄誉”と言われている「バロンドール」だ。それもそのはず。そもそもバロンドールは欧州国籍の選手を対象に作られたため、当時はブラジル国籍のペレやアルゼンチン国籍のマラドーナがいくら活躍したところで受賞はあり得なかったのだ。1995年になってようやく、UEFAに加盟するクラブチームに所属しているという条件付きではあるが、選手の国籍を問わないことになった。しかしその年には、もちろんペレはとっくに現役を退いていたし、35歳のマラドーナもUEFA加盟国でない母国アルゼンチンでキャリアの余生を過ごしていた。ちなみに1995年のバロンドールはリベリア(アフリカ)国籍のジョージ・ウェアが受賞している。
「全盛期のペレとマラドーナがバロンドールの対象者だったら」というタラレバは、世界中にいるサッカーファンが一度くらいはしたことのある妄想だろう。しかし実は、2018年現在の日本ではほとんど知られていないが、この妄想は公式の計らいで現実のものとなっている。
バロンドールを創立したフランス・フットボール誌は、2016年のバロンドール60周年に際し、1994年以前の受賞者を再度評価し直すことにした。つまり、「創立当初からバロンドールが全世界の選手を対象にしたものだったら受賞者は誰になっていたか」を仮想したのだ。
1956年の創立以来、欧州選手のみを対象にしていた賞は全部で39回。再評価の結果、その内の12回が、正規の受賞者とは別の選手が受賞に相応しかったという結論に至っている。その12回は以下の通り。「年」のリンク先では、正式に受賞している選手と再評価された選手の活躍を比較し受賞理由を考察している。ぜひそちらも読んで、どちらが真のバロンドールに相応しいかを皆さんにも考えていただきたい。
正式な受賞者 | 再評価された選手 | |||
年 | 選手 | 国 | 選手 | 国 |
1958 | レイモン・コパ | フランス | ペレ | ブラジル |
1959 | アルフレッド・ディ・ステファノ | スペイン | ペレ | ブラジル |
1960 | ルイス・スアレス・ミラモンテス | スペイン | ペレ | ブラジル |
1961 | オマール・シボリ | イタリア | ペレ | ブラジル |
1962 | ヨゼフ・マソプスト | チェコスロバキア | ガリンシャ | ブラジル |
1963 | レフ・ヤシン | ソビエト連邦 | ペレ | ブラジル |
1964 | デニス・ロー | スコットランド | ペレ | ブラジル |
1970 | ゲルト・ミュラー | 西ドイツ | ペレ | ブラジル |
1978 | ケビン・キーガン | イングランド | マリオ・ケンペス | アルゼンチン |
1986 | イーゴリ・ベラノフ | ソビエト連邦 | ディエゴ・マラドーナ | アルゼンチン |
1990 | ローター・マテウス | ドイツ | ディエゴ・マラドーナ | アルゼンチン |
1994 | フリスト・ストイチコフ | ブルガリア | ロマーリオ | ブラジル |
- 2020.03.15 Sunday
- バロンドール
- 16:18
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- by soccer-nan